江の島の植物・常緑木質蔓性 《 テイカカズラ 》
テイカカズラは常緑の木質の蔓植物で、茎から気根をだして他の樹木や岩石に這いのぼります

江の島の植物・常緑木質蔓性≪テイカカズラ(定家葛)≫
2014年8月19 日 (写真&文:坪倉 兌雄)

テイカカズラ 定家葛 (Trachelospermum asiaticum) キョウチクトウ科テイカカズラ属
テイカカズラは本州~九州に分布し、山地などに普通に生える常緑の木質の蔓植物で、茎から気根をだして他の樹木や岩石に這いのぼります。江の島では参道わき、林内や崖、海辺などで普通に見ることができます。葉は対生し長さは3~7㌢、幅1.5~2.5㌢の楕円形または狭楕円形で、ふちは全縁で革質、やや光沢があります。5~6月、枝先や上部の葉腋にまばらな集散花序をだし、花冠は直径2~3㌢で、ジャスミンに似た芳香ある白い花を開き、のちに淡黄色へと変化します。基部は長さ7~8㍉の筒状で、上半部がややふくれて5裂し、その裂片はスクリュー状にねじれて平開します。雄しべは5個で花筒の中部につき、葯は黄色で花冠からわずかにでます。袋果の長さは15~25㌢、2個が対になって垂れ下がり、晩秋に熟すと縦に裂け目が生じて裂果し、白色の冠毛をつけた種子は風にのって遠くへ運ばれ繁殖します。
テイカカズラは本州~九州に分布し、山地などに普通に生える常緑の木質の蔓植物で、茎から気根をだして他の樹木や岩石に這いのぼります。江の島では参道わき、林内や崖、海辺などで普通に見ることができます。葉は対生し長さは3~7㌢、幅1.5~2.5㌢の楕円形または狭楕円形で、ふちは全縁で革質、やや光沢があります。5~6月、枝先や上部の葉腋にまばらな集散花序をだし、花冠は直径2~3㌢で、ジャスミンに似た芳香ある白い花を開き、のちに淡黄色へと変化します。基部は長さ7~8㍉の筒状で、上半部がややふくれて5裂し、その裂片はスクリュー状にねじれて平開します。雄しべは5個で花筒の中部につき、葯は黄色で花冠からわずかにでます。袋果の長さは15~25㌢、2個が対になって垂れ下がり、晩秋に熟すと縦に裂け目が生じて裂果し、白色の冠毛をつけた種子は風にのって遠くへ運ばれ繁殖します。





和名の由来は、後白河天皇の第3皇女の式子内親王(しょくしないしんのう)を愛した藤原定家が、死後も彼女を忘れられず、葛に生まれ変わって彼女の墓にまとうという謡曲「定家」に因むとする説、庭などにも普通に生えることから「庭下葛」になったとする説、などがあります。テイカカズラの果実や茎葉を乾燥させたものを、生薬で絡石(らくせき)といい、解熱や切り傷などに効果があるとされています。
江の島で見られるキョウチクトウ科の植物には、木本でキョウチクトウ、草本ではニチニチソウやツルニチチソウなどがありますが、これらの植物にはアルカロイド系や強心配糖体などの有毒成分を含むものが多く、その取り扱いには十分な注意が必要です。
江の島で見られるキョウチクトウ科の植物には、木本でキョウチクトウ、草本ではニチニチソウやツルニチチソウなどがありますが、これらの植物にはアルカロイド系や強心配糖体などの有毒成分を含むものが多く、その取り扱いには十分な注意が必要です。
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2019年3月22日
